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2019年11月22日

子供はもちろん大人もかかる!「喘息」の原因と対処法を知ろう

はじめに

突然、激しい咳に襲われる喘息は、日常生活にも支障を来たす厄介な病気のひとつです。子供がよくかかるイメージもありますが、実は喘息患者の年齢層はバラバラ。大人になってから発症し、薬が手放せなくなることも珍しくありません。ここではそんな身近な慢性疾患である喘息の原因や治療法、予防の心得などについて紹介します。

喘息は、大きく分けて2種類あり

喘息とは、気道が炎症を起こすことで狭くなり、ささいな刺激でも咳の発作につながる病気のこと。感染症ではないため、周囲に伝染する心配はありませんが、激しく咳き込む患者本人のつらさは相当なもの。さらに就寝中でも咳の発作は起こるので、充分な休息がとれにくくなるのも難点です。

そんな悩ましい喘息ですが、大きく2種類に分けられます。ひとつは子供がかかる小児喘息で、こちらはダニなどを原因とするアレルギー性のものが一般的。もうひとつの大人の喘息は、喫煙などを原因とする非アレルギー性のものが多くなっています。

どちらにせよ、喘息は一度発症するとなかなか治りません。適切な治療を早く始めるためにも、「おかしいな?」と感じたら、すぐに医師の診断を仰ぎましょう。

小児喘息

およそ15歳までに発症。アレルギー性のものが多い。軽症なら体の成長とともに自然治癒する傾向あり。

【原因】ダニ、ハウスダスト、花粉、食品など

大人の喘息

成人後に発症。非アレルギー性のものが多い。なかには小児喘息が治りきらず、再発するケースも。

【原因】喫煙、風邪などの感染症、過労・ストレス、運動、気温差、大気汚染など

【こんな症状があったら要注意】

○呼吸のたびにのどが「ぜーぜー」「ひゅーひゅー」鳴る。
○激しいせき、たんが繰り返し出る。
○呼吸困難に陥る。
○夜間や早朝にせきの発作に襲われやすい。
○胸が痛む。
○動悸、息切れがする。

治療は「長期管理薬」と「発作治療薬」の合わせ技で!

喘息の治療薬は2種類。症状がひどくならないように継続使用する「長期管理薬(コントローラー)」と、発作が起きたときに鎮める「発作治療薬(リリーバー)」があります。この2つを組み合わせ、じっくりと快復をめざすのが基本です。

薬のタイプは吸入薬、飲み薬、貼り薬、注射薬とさまざま。どれを選ぶかは重症度、治療の目的、患者の好み、年齢などによりますが、現在の主流は吸入ステロイド薬です。こちらは少量でも気道に直接届くので、正しく使用していれば副作用の心配はありません。ただ、吸入後にステロイド薬の一部が口内に残ると、違和感が出たりします。これを防ぐため、吸入後はうがいをするか、水を飲んで胃にステロイド薬を流し込むことが必要です。

長期管理薬(コントローラー)

気道の炎症を抑え、せばまりを緩和する薬。毎日使用することで効果が現れる。

発作治療薬(リリーバー)

発作時に気道を拡張する薬。応急的に使用する。

治療薬を選ぶ目安となる発作の重症度は?

実際の発作には軽重があり、およそ3段階に分けられます。対処の仕方は異なるので、症状のポイントを覚えておいてください。

■軽度(小発作)
呼吸困難…苦しいが横になれる。
会話…普通にできる。
対処法…リリーバーを使用し、症状が改善しなければ、20~30分後に再度リリーバーを使用。それでも改善しなければ救急外来へ。

■中程度(中発作)
呼吸困難…苦しくて横になれない。
会話…短い文章でしか話せない。
対処法…リリーバーを使用し、救急外来へ。

■重度(大発作)
呼吸困難…苦しくて動けない。
会話…返事もできない。単語を発するのみ。
対処法…リリーバーを使用し、ただちに救急車を呼ぶ。

また、患者が幼い子供の場合は、周囲が注意深く症状を見極める必要があります。発作時はリリーバーを使用するのはもちろん、襟元をくつろげ、座布団などを背もたれにして座らせ、落ち着いてゆっくり息をするよう指示してください。

【小児喘息の強い発作のサイン】

○唇や爪の色が白~青っぽい。
○話せない、歩けない、眠れない、食べられない。
○呼吸のたびに肋骨の間がへこむ。
○ぜーぜーとあえぐ。
○脈が速い。
○意識がハッキリしない、もしくは過度に興奮して暴れる。

日常生活で気をつけたいこと

喘息の治療は根気よく続けなければなりません。日常生活にも気を配り、症状の緩和に努めましょう。

○感染症を予防する
→風邪、インフルエンザ、マイコプラズマ、百日咳といった呼吸器の感染症は、喘息に悪影響を及ぼします。日頃からうがい、手洗いを欠かさず行い、人が集まる場所やホコリっぽい場所ではマスクを着用しましょう。ちなみにマスクを着けておけば、冬場に急に冷たい外気を吸い込み、室内との気温差で発作が起きることも防げます。

○アレルゲン対策を徹底する
→こまめに部屋を掃除する、換気を心がけるなどして、ハウスダストを取り除きましょう。また、じゅうたんや布製のソファ、ぬいぐるみなど、ダニの温床になりやすいものは部屋に置かないのがベスト。花粉シーズンにはゴーグルやメガネ、マスクを着けることも大切です。また、犬や猫、ハムスターなど、毛のあるペットの飼育もNGです。

○大気汚染を避ける
→排気ガスやPM2.5だけでなく、線香、花火、バーベキュー、キャンプファイヤー、石油ストーブなどの煙にも注意が必要です。煙の出る場所では風上に移動して濡れタオルで口元を覆う、暖房器具をパネルヒーターに変えるなど、煙を吸い込まない工夫をしてみてください。

○アルコールを控える
→日本人を含む東洋人は、アルコールに弱いタイプが多いといわれています。こうした人が飲酒すると、気道の粘膜もむくんでしまい、喘息の症状が悪化することがあります。無用な飲酒は控えるに越したことはありません。

○スパイシーな料理はほどほどに
→気道を労わる意味でも、香辛料たっぷりの料理は控えたほうが無難です。ヤマイモやタケノコといったアクの強いものも同様です。

○太りすぎない
→肥満やメタボリックシンドロームも、喘息に悪影響を及ぼします。内臓脂肪に含まれる脂肪細胞が、気道の炎症を悪化させる物質を放出するのです。特に女性は肥満の傾向が強いほど、喘息が重症化するといわれているので要注意。

○ストレスをためない
→過度なストレスは万病の元。喘息の症状も、患者がストレスにさらされると悪化すると考えられています。趣味を楽しむなど、リフレッシュの時間を持ちましょう。温めのお湯にゆっくり浸かるのも◎。リラックス効果があるうえ、のどの奥も潤います。

○軽い運動を続けて体力をつける
→医師に相談のうえ、無理のない範囲で体を動かし、基礎体力を上げておくことも大切です。オススメは水泳、ウォーキング、サイクリングなど。こうした運動を定期的に行い、発作が起こりにくい体を手に入れましょう。

○禁煙する
→タバコの煙は喘息の大敵です。気道を刺激して炎症の悪化を招くうえ、吸入ステロイド薬の効果も薄れさせてしまいます。患者本人が禁煙することは絶対ですし、受動喫煙の害も深刻なので、患者の家族も吸わないように心がけてください。

おわりに

喘息は一朝一夕には治りませんが、自分でコントロールすることもできる病気です。原因物質を取り除き、症状を抑える薬を継続使用することで、少しずつ発作の回数を減らすように努めることが大切です。

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