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2018年11月29日

40代からは要注意! 男性の更年期障害について知ろう

はじめに

女性はもちろん、男性も更年期障害を起こし得ることは、広く知られるようになっています。近頃は男性特有の疾患を扱うメンズヘルス外来なども増えており、診療の環境も充実しつつあるといえるでしょう。

それでもまだまだ「更年期障害=女性の体調不良」のイメージが強いのも事実。男性は人知れず症状に悩んだり、放置を続けて悪化させてしまったりすることもあるようです。

加齢による男性ホルモンの低下などが原因

更年期障害とは「40代以降の男女の性ホルモン分泌量の低下が原因となる自律神経失調症に似た症候群」のこと。男性の場合、正式にはLOH症候群(late-onset hypogonadism)と呼ばれており、テストステロン(男性ホルモン)の分泌量が減ることなどが原因と考えられています。

このテストステロンは「筋肉や骨を強くする」「性機能を正常に保つ」「行動力や判断力を高める」といった役割を持っています。分泌の最盛期は20代。加齢とともにその量が減ってくると、精力が落ちたり、じっとしていても汗が出たりと、さまざまな心身の不調が起きることがあります。

とはいえ、テストステロンの分泌量の低下がそのまま不調に直結するわけではありません。女性の場合も、「閉経」という大きな身体的変化に加え、ストレスなどの外的要因も影響して発症しますが、男性の更年期障害の場合は、テストステロンの低下によるものだけではなく、ストレスや環境の変化などさまざまな外的要因がより大きく関わっているのです。

テストステロンの量は人によっても違います。

もともとテストステロンが多い人は、縄張り意識や仲間意識が強くなる傾向があり、社会とのつながりも強くなります。しかしその一方でテストステロンは共感力をカバーしません。そのため人の意見に耳を傾けない人が多いようで、共感力が低いといえます。

逆にテストステロンが少ない人は共感力の高い人です。結果的に他人のことを考えすぎて、それがストレスとなることがあるのです。

例えば定年を迎えて退職し、特にすることもなく家に引きこもるようになった男性は、人との接触も減りテストステロンを分泌する機会も格段に減ります。結果として更年期障害を発症し、うつ状態に陥ってしまう──といった具合です。

こうしたことから、充実感を持って日々仕事や趣味に取り組んでいる男性は、更年期障害を発症しにくいといわれています。

不調を感じたら泌尿器科へ

女性の更年期障害は閉経の前後5年間が発症のピークですが、男性の場合は特に好発年齢はありません。40代以降なら何歳でも発症し得えますし、男性の更年期障害には女性のように閉経前後といった目安がなく、人によっては長く苦しむケースも珍しくないようです。

放置するとうつ病や心筋梗塞、骨粗しょう症などのリスクも高まるので、おかしいなと感じたらまずは泌尿器科を受診してください。

症状

精神面…集中力や記憶力の低下、無気力、不安感、頭のもやもや感、イライラ感、うつ、疲労感など 身体面…精力低下、多汗、勃起障害・性機能低下、筋力低下、筋肉痛、ほてり、頭痛、めまい、耳鳴り、頻尿、肥満など

診断

問診と血液検査を行います。問診には男性更年期質問票(AMS:Aging males symptoms)ドイツで開発された全17項目の質問紙を使うことが一般的です。きちんとした診断は医師に任せるべきですが、受診の目安として以下のような症状がないかセルフチェックしてみましょう。

・性欲が減った

・パワー不足だと感じる

・やる気が出ない

・集中力が続かない

・体毛が薄くなった

・身長が縮んだ

・気分がふさぎがち、もしくはイライラしがち

・勃起力が弱くなった

・疲れやすくなった

・実務能力が落ちたように感じる

治療

血液中の遊離型テストステロン値が8.5pg/ml未満で、心身の不調が著しい場合は、男性ホルモン補充療法を行います。塗り薬もありますが、保険適用なのはテストステロン製剤の注射です。

ただ、この補充療法は前立腺がんや肝臓病、腎臓病、心臓病などを患っている場合、そちらの症状が悪化する可能性があるので受けることはできません。さらに男性ホルモンは血液を造り出す力も持っており、投与量が多くなると多血症を引き起こす恐れが出てきます。定期的に血液検査をして、医師の判断に従いましょう。

また、うつ状態なら抗うつ薬、骨が弱くなっているなら骨粗しょう症薬、性機能が衰えているならED治療薬など、症状に合った薬を使うこともあります。

生活習慣を見直してテストステロンの分泌を促進

男性の更年期障害の改善・予防のためには、テストステロンを増やすことがポイントになります。心がけ次第で分泌量UPは望めるので、生活習慣を見直してみてください。

競い合う

競い合い、自分を高めようとすることで、テストステロンの分泌が盛んになることがわかっています。スポーツやゲームを楽しむのもいいですし、趣味が芸術系ならコンクールなどに挑戦するのもいいでしょう。他者と競い合って自分を高め、達成感を得ることは、テストステロンの源泉となります。

運動を習慣づける

適度な運動もテストステロンの分泌を促します。定期的に筋力トレーニングやウォーキングなどを行うのがオススメです。また、エレベーターやエスカレーターはなるべく使わず、階段を昇り降りしましょう。

睡眠の質を上げる

テストステロンは眠っている間に分泌されますから、熟睡することが大切です。

そのためには寝る直前までスマートフォンなどを使うことは控えたいもの。液晶画面が発するブルーライトは眠りを浅くしてしまいます。また、アルコールの摂りすぎも熟睡を妨げることになります。

意外と寝るときの服装も大事。Tシャツや短パン、ジャージよりも「寝るための機能」を考慮したパジャマを着ることで、睡眠の質を上げることができるようです。

ストレスをためない

ホルモンバランスは過剰なストレスがかかると乱れがちに。ぬるめのお湯にゆったり浸かる、好きな音楽を聴く、気の合う仲間との時間を楽しむなど、自分なりのストレス解消法を見つけてリフレッシュを。

孤独にならない

前述のようにテストステロンの多い人は仲間意識や社会と繋がる気持ちが強くなる傾向があることから「社会性ホルモン」ともいわれており、これが減ると友人とのつきあいすら面倒になりがちです。だからといってひとりで過ごしてばかりいると、テストステロンは減るばかり。趣味仲間と交流するなどして、刺激を受ける機会を絶やさないようにしてください。食事もなじみの飲食店を作っておくなど、できるだけ孤食は避けましょう。

おわりに

男性の更年期障害は長らく老化の一環とみなされ、「もうトシだから」のひとことで済まされてきました。日本では高齢化社会の到来に伴い、21世紀に入ってから診療対象となったのです。

実際、テストステロンの多い男性は、健康で長生きするという説もあるとか。80年超の人生を元気に楽しく過ごすためにも、早くから趣味など楽しみを持ち外部と接触する機会を増やすことも大事です。

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    市販のニコチン製剤を使う以外にも、健康保険の適用を受けることができる禁煙外来を使うこともできます。こちらは医師の指導・管理の下で内服薬なども使用してニコチン依存症を治療します。禁煙外来による治療はパッチやガムなどのニコチン置換療法よりも禁煙成功率が高く、どうしても禁煙に成功しない場合は医療機関で相談するようにしましょう。
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    健康診断の数値が気になる

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  • 入浴剤を選びたい

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