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2017年07月31日

実は多い女性の痔 知っておきたい基本のこと

はじめに

痔(ぢ)とは、肛門や肛門周辺に起こる病気の総称です。特に女性は恥ずかしさから相談できずに放置し、治療が遅れてしまうということも。
でも、実は日本人の3人に1人は痔と言われるほど身近な病気なのです。あなたは痔について、どれだけ知っていますか?

これってもしかして痔かも?痔に関する基礎知識

ここでは痔に関する基礎知識をご紹介しましょう。

痔ってどんな病気?

痔は大別すると3つの種類があります。

① いぼ痔(痔核 ぢかく)

肛門にいぼができる症状。痔の中ではもっとも多く、約50%を占めます。

いぼが肛門の内側にできた場合は「内痔核(ないぢかく)」、いぼが肛門の外側にできた場合は「外痔核(がいぢかく)」といいます。内痔核には痛みはなく、気付かない事もあります。また排便時に出血したり、痔が肛門の外に出てきたりします。進行すると手術が必要となります。一方、外痔核には痛みがあります。

② 切れ痔(裂肛 れっこう)

肛門の皮膚が切れる症状。痛みが強く、治りにくく、悪化しやすいのが特徴です。

③ 痔ろう

肛門が細菌に感染し、肛門内が化膿することで、肛門内の直腸と肛門周辺の皮膚に膿のトンネルができる症状。ずきずきした痛みや発熱を伴います。市販薬では治すことができないため、なるべく早く専門医の診察を受ける必要があります。

どうして痔になるの?

痔の原因は、主に生活習慣にあります。便秘・下痢・排便時や出産時のいきみ・座りっぱなしなどで、肛門に負担をかけることで痔になってしまいます。

女性が痔になってしまう原因は?

痔は、中年男性だけの病気ではありません。むしろ、女性は痔になりやすい事情をより多く抱えているといえます。女性特有の痔の要因には以下のようなものがあります。

① 便秘

月経時や妊娠初期には、黄体ホルモンが分泌されるため、女性は便秘になりやすくなります。黄体ホルモンが水分の排出を抑制し体内に貯め込むため、便が硬く、出にくくなるためです。また、無理なダイエットが便秘を引き起こす場合もあります。

② 妊娠・出産

黄体ホルモンの影響だけでなく、妊娠してお腹が大きくなると、血液が腹部に集中するため、肛門周辺の血流が悪くなります。また、出産時に非常に強くいきむことで、それまで何もなかった肛門に痔核ができてしまうこともあります。

③ 冷え性

冷えで肛門周りの血流が悪くなり、うっ血する事が痔のリスクを高めてしまいます。冷え性は女性に多いため、冬の寒い時期だけでなく、夏の冷房の効き過ぎなどにも注意が必要です。

痔を放置しないで!症状別治療法

痔は、専門医を受診することに抵抗のある人が多いため、市販薬で自己治療する人が多い病気です。

確かに、イボ痔・切れ痔であれば、初期または症状が軽度の場合は、市販薬の使用で症状をが改善す場合もあります。しかし、自己判断を誤ると治癒の遅れや再発を招く事もあるので、できるだけ専門医に相談して、症状に合った薬を正しく使うことをおすすめします。

痔の症状によって選ぶ薬は異なります。薬剤のタイプ別にご紹介しましょう。

坐剤

いぼ痔(内痔核)の治療。肛門に挿入して使用します。肛門内で薬が溶けて、出血や炎症をやわらげてくれます。

軟膏

いぼ痔(外痔核)・切れ痔の治療。肛門の外側部分や肛門周辺の皮膚に直接塗布します。

注入軟膏

いぼ痔(内痔核・外痔核)、切れ痔の治療。内痔核の場合は、肛門に注入、外痔核と切れ痔の場合は患部に直接塗布して使用します。勿論、内部、外部どちらにも患部が及んでいるときにも使用できます。

内服薬

痔の原因になっている血行不良や便秘を緩和することにより、痔を直りやすくする薬で、錠剤・カプセル・顆粒状のタイプがあります。

生活習慣が大事!痔を予防し、悪化させないための心得

痔は、便秘や下痢、排便時の習慣、食生活などが大きく関わる病気です。そのため、日頃の心がけと工夫で改善したり予防したりすることができます。

発症しないためのポイントは、排便時のうっ血・便秘を防ぎ、血流を良くすること。悪化させないためのポイントは、患部を清潔に保つことです。

正しい排便の仕方

排便はなるべく短時間で済ませましょう。長時間いきむとうっ血し、痔の発症につながります。必要以上に強くいきまず、優しく排便しましょう。そのためには、便意をもよおした時以外は排便行為をしないことが大切です。便意は、便が直腸まで降りてきているというサイン。便意があれば、強くいきまなくても楽に排便できます。

だから、「排便習慣をつけるために便意が無いのに毎日決まった時間にトイレに入る」という方法は、痔には逆効果なのでやめましょう。また、時間がないなどと便意をガマンすることもやめましょう。

血流を良くするために

入浴はシャワーだけにせず、湯船に浸かるようにしましょう。また、1日10分程度でも良いので、運動やストレッチを毎日やりましょう。

便秘を防ぐためには

3食規則正しく食べましょう。特に朝食は、朝の排便を促すために重要なので、朝食を抜くのはやめましょう。

食物繊維の多い食事に加え、十分な水分(1日にコップ7〜8杯程度)を取りましょう。朝、起きてすぐにコップ1杯の水や白湯をゆっくり飲むのは、排便を促す効果があります。

また、油脂分もスムーズな排便を助けてくれますので、適度に油脂分も摂取しましょう。無理なダイエットは便秘のリスクを高めます。

肛門周辺を清潔に保つコツ

肛門は、ひんぱんに締めたりゆるめたりする部位のためしわが多く、日頃のケアを雑にすると、清潔に保つことができません。

痔を悪化させないためには、排便時に便をきれいに取り除き、残さないことが重要です。洗浄器付きトイレがある場合は、お湯で優しく便を洗い流すようにしましょう。ない場合は、浴室のシャワーを利用するか、濡れティッシュなどで優しく丁寧に拭き取ります。ただし、市販のウェットティッシュでアルコール入りのものは、皮膚に刺激を与えてしまい逆効果です。ウェットティッシュは刺激の少ない、ノンアルコールのものをお選びください。また、携帯用の洗浄機などもおススメです。

紙で強くごしごしこすると、かえって汚れをすりこんでしまう上、刺激で患部を悪化させることにつながるため、やめましょう。

おわりに

実は痔って、こんなにも身近で、適切な処置と心がけ次第で改善できるものなのです。もしかして痔かな?と思ったら、放置せずにすぐに症状に応じた対処をすることが一番。そして、再発しない生活習慣をよく知り、正しく身につければ、痔はもう怖い病気ではなくなるはずです。

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