2022年12月05日
冷え性対策には、体の内側から温めてくれる食べ物・飲み物が重要になってきます。東洋医学では、体を温める食べ物を「陽」の食べ物、体を冷やす食べ物を「陰」の食べ物と区別しているほど。
その見分け方は、食べ物・飲み物の温かさのみで決まっているわけではありません。寒いからと口にしている温かい食べ物が、実は体を冷やしてしまうこともあるのです。体を温めるもの・冷やすものを正しく見分けて、冷え性対策に役立てましょう。
体を温める食べ物と冷やす食べ物の見分け方にはいくつかの法則があります。必ずしもこれが全てに当てはまるというわけではありませんが、傾向をつかんでおきましょう。
寒い地方で取れる食べ物は体を温める傾向にあります。反対に南国など温かい地方が原産の食べ物は、体を冷やしやすいものが多いです。迷ったときは原産国や収穫地を参考に選んでみましょう。
冬が旬のものは体を温め、夏が旬のものは体を冷やしてくれる場合が多いです。特に夏の旬野菜である、トマトやキュウリ、ナスなどは体を冷やす野菜としても知られています。「旬の食べ物を食べたほういい」とよく言われますが、体を冷やしたい季節、体を温めたい季節とそれぞれの旬の食べ物の効果がマッチしていることからも、理にかなっているのです。
発酵食品に入っている酵素は、体の新陳代謝を促して体を温めてくれます。大豆そのものは温める効果も冷やす効果もありませんが、発酵させて納豆や味噌、醤油などになると温める食べ物へと変わります。同様に牛乳もチーズになると温める効果が期待できます。また、日本酒や紹興酒が体を温めるのも、発酵して造るお酒だからです。
色も見分ける目安になります。オレンジや黄色の野菜や果物は体を温め、白・緑・紫の食べ物は体を冷やします。暖色系は体を温め、寒色系は体を冷やすと覚えておくといいでしょう。ただし、暖色系でも体を冷やすトマトや柿のような例外もあります。
成分では、水分の少ないものやナトリウム(塩)を含むものは体を温め、水分の多いものやカリウムを含むものは体を冷やします。例えば、大根は冬が旬ですが、体を冷やす食べ物です。水分が多く、色も白に当てはまることから冷やす食べ物と見分けましょう。
味では、塩や醤油を使った塩辛さを感じるものが体を温め、酢を使った酸っぱさを感じるものや化学調味料を使ったものが体を冷やすということが分かっています。料理をする時は、素材だけではなく調味料にも気を配るといいでしょう。
大豆が納豆や豆腐になるように、同じ食べ物でも加工や精製方法よって体を冷やす食べ物から温める食べ物に変わるものがいくつかあります。
南国が原産のフルーツはそのままでは体を冷やしやすいですが、ドライフルーツになると冷やしにくい食べ物になります。例えば、体を冷やすと言われる柿も干し柿にすると体を温める食べ物に分類されます。大根も切り干し大根にすると、体を冷やす食べ物ではなくなります。
また砂糖は、原料の生育地域や精製方法によって体への作用が異なります。
北海道で育つ甜菜(ビート・砂糖大根)から作られる甜菜糖は体を温めますが、沖縄など暑い地域で生育するサトウキビを原料とし、さらに精製された白砂糖は特に体を冷やします。同じくサトウキビからできている黒砂糖は、未精製でビタミンやミネラルが残っているため、体を冷やす作用は緩やかといわれています。
体を温める・体を冷やす身近な食べ物、調味料をピックアップしました。献立を考える際、参考にしてみてください。
炭水化物…玄米、黒米、そば、全粒粉パンなど
肉…牛肉、豚肉、鶏肉
魚介類…赤身魚・青魚(まぐろ、あじ、いわし、えび、かになど)
野菜…タマネギ、カブ、カボチャ、生姜、自然薯、ニンニク、長ネギ、ニラなど
発酵食品…納豆、キムチ、チーズなど
調味料…味噌、醤油、黒酢、塩、唐辛子など
甘味…甜菜糖など
炭水化物…白米、うどん、白パンなど
野菜…レタスやキャベツ、小松菜などの葉物、大根、タケノコ、トマト、ナス、キュウリなど
果物…梨、スイカ、メロン、パイナップルなど
乳製品…牛乳、バター、ヨーグルト、アイスクリームなど
調味料…酢、化学調味料など
甘味…白砂糖など
寒い季節に体を冷やす食べ物を摂ると良いこともあります。暖房などで体が乾燥したり、ほてりを感じたりするときは体を冷やす食べ物を摂るといいでしょう。濃い味のものや脂っこいものを食べたあとに、水分量の多い野菜や果物が欲しくなることがありますが、体を冷やす食べ物に分類されるものはデトックス効果も期待できます。体の要望に応えて適度に摂るといいでしょう。
体の芯まで冷えて、体を温めたい!そんな時に飲むと良いものをご紹介します。
材料が同じ緑茶は体を冷やす飲み物に分類されますが、作る過程で発酵されている紅茶、プーアル茶は体を温めたいときに選ぶといいでしょう。その際、体を冷やしやすい白砂糖は入れないように。甘みが欲しいときはメープルシロップやドライフルーツを入れましょう。
体を温めることで有名な生姜は、お湯に溶かしやすいパウダー状のものも売られています。生姜チューブも便利ですが、飲む用ではないものにはさまざまな調味料が含まれているので、パウダーか生の生姜で作ったほうがいいでしょう。
発汗作用があると言われているカモミール。カフェインが入っていないので、眠る前に温かいカモミールティーを飲むとホッと一息つけます。ただし、子宮を刺激してしまう可能性もある成分が入っているため、妊娠中の方は医師に相談してから飲むようにしてください。
ポリフェノールの血管拡張作用により、血流を良くしてくれます。赤ワインもホットで飲むとより温かく過ごせます。
製造過程で発酵しているため、体を温めます。ビールや焼酎、白ワインは体を冷やしやすいとされています。
水分を取るときは冷たいままではなく温かい白湯にしてから飲むようにしましょう。しかし、白湯も飲み過ぎると冷えにつながります。特に冷えが気になるときは、ショウガ湯などにして飲むといいでしょう。
寒い時期の冷えは特につらいですよね。この記事で紹介した内容を参考にして体質改善をめざしましょう。食事は毎日のことですから、体への影響は大きいです。体を温める食べ物と冷やす食べ物を区別して食事に取り入れ、上手に冷え性対策をしていきましょう。
2022年12月5日更新
2016年11月2日作成
デリケートゾーンのお悩み
ちょっと人には言いにくい、デリケートゾーンの悩み。 かゆみ、痛み、におい、生理、おりもの、乾き…原因も症状も様々です。 ただムレただけだったり、生理によるものであれば対応はシンプルですが、衛生状態の悪化やストレスによる膣カンジダ症となると厄介です。 今は膣カンジダ用の抗真菌剤も条件付きながら市販薬として購入することができるようになり治療へのハードルも低くなりました。 しかし複数ある膣カンジダ治療薬の特徴や微妙な違いは分かりにくく、膣錠を使うべきなのかクリームを使うべきなのかの判断も簡単ではありません。 そこで、このページでは症状ごとのお勧めの組合せを解説、少しでも早く治療を終われるようにお手伝いします。 症状がひどくなってからでは市販の薬で済ますことができなくなってしまいます。再発したと思ったら、早目に対処するようにしましょう。
更年期
更年期障害とは、卵巣機能の低下に伴うホルモンバランスの崩れがもたらす様々な症状のことを指します。年齢としては40代~50代といわれていますが、個人差もあります。ホルモンバランスの崩壊が原因なのでホルモン補充療法で改善しますが、副作用に乳がんなどがあるので、主に漢方薬による対症療法がとられるケースが多くなります。
生理痛
肥大した子宮内膜が着床せずに排出されるのが生理で、その際に生じる痛みが生理痛です。生理の際には子宮を収縮させて内膜を排出するのですが、この収縮させる伝達物質がプロスタグランジン(PG)です。PGの量は個人差があり、このPGの量が多い人は子宮の収縮が強く、痛みも強くなる傾向があります。またPGは痛みを司る物質でもあるため、PGが発生するということ自体が痛みの原因にもなっています。生理痛の緩和にはPGの発生を抑える痛み止めや漢方薬が使用されます。
あまりに強い生理痛には子宮内膜症などの重い病気が隠れていることがあります。「いくらなんでも痛すぎる」ときは医師の診察を受けましょう。
タバコをやめたい
パッチとガムはタバコの代わりにニコチンを摂取することにより禁断症状を抑えて禁煙を補助します。禁煙開始時の1日のタバコの本数が少ない場合はガムのほうが禁煙に成功しやすいと言われています。ニコチンを補充するため、ガムやパッチを使用している間はタバコを吸うことはできません。
市販のニコチン製剤を使う以外にも、健康保険の適用を受けることができる禁煙外来を使うこともできます。こちらは医師の指導・管理の下で内服薬なども使用してニコチン依存症を治療します。禁煙外来による治療はパッチやガムなどのニコチン置換療法よりも禁煙成功率が高く、どうしても禁煙に成功しない場合は医療機関で相談するようにしましょう。
また、タバコを吸うことでかなりのビタミンCが破壊され、皮ふのシミやシワが増え肌色を悪くします。
健康診断の数値が気になる
現在の身体の状態を把握し、生活習慣病の予防や早期発見のために、毎年の健康診断は欠かせません。
生活習慣病は病状が進行して初めて症状がでるものがほとんどですので、定期的な検査によって自身の身体変化を認識し、予防する必要があります。早期であれば、偏った食事や運動不足などのライフスタイルを改善することで、病状が軽快する場合があります。
検査数値をそのままにし、病状の悪化によって医師による治療が必要になってしまう前に、自分自身で気になる数値をコントロールしましょう。
入浴剤を選びたい
発汗作用のある入浴剤やリラクゼーション効果の高いアロマオイル配合タイプなど、心身ともに1日の疲れにおすすめの入浴剤をチョイス!
長時間入浴すると皮脂がはがれ落ちて皮膚のバリア機能が低下してしまいます。ぬるめのお湯で10~20分程度の入浴がおすすめです。
野菜不足が気になる
厚生労働省が提唱する「健康日本21」では、野菜は1日に350g以上とることを理想としています。野菜を摂るように意識していても、目標量を摂取することは難しく、慢性的に野菜不足の方が増えているのが現状です。野菜が足りていないと、ビタミンやミネラル、食物繊維の不足により体調不良や免疫力低下、生活習慣病を招くことがあります。この特集では栄養不足を補う、栄養素が豊富な健康食品を紹介します。足りない栄養素はこれらによって多少補うことが可能ですが、野菜を摂らなくていいわけではありません。できるだけ普段の食事から野菜の栄養素、食物繊維などを摂れるように野菜中心の生活を心がけましょう。
血糖値が気になる
糖質はブトウ糖としてカラダ中へ運ばれます。健康な方でも食後には血糖値は上がり、食後2時間程度で血糖値は正常値に下がります。糖尿病になる前の段階の方(糖尿病予備軍・隠れ糖尿病)は、食後上昇した血糖値が下がりにくくなります。このような高血糖の状態が続くことで糖尿病や、動脈硬化を引き起こす危険もありますので、食後の血糖上昇を緩やかにすることが大切です。
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