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2020年09月23日

健康診断でも見つかりにくい「隠れ糖尿病」って?

はじめに

健康診断の数値は問題ないのに、実は糖尿病が進行していた…そんな「隠れ糖尿病」と呼ばれる状態があることを知っていますか?なぜ見逃されてしまうのか、どんな症状なのか、糖尿病の仕組みと原因について探っていきましょう。

「隠れ糖尿病」は「食後血糖値」に注意

まず、糖尿病とはどんな病気なのかを知りましょう。

ごはんやパン、麺類といった炭水化物は体内で消化されるとブドウ糖に変わります。このブドウ糖が腸から吸収されて血液の中に入ると、インスリンの働きにより血液中の糖を分解し、そして脳や筋肉に取り込まれ、体を動かすエネルギーになります。さらにインスリンは、血液中を流れるブドウ糖である血糖を正常範囲に保つ役割もあります。

糖尿病は、このインスリンが十分に働かずに、血液中を流れる血糖が本来行くべき場所へ届きにくくなることで増えてしまう病気です。自覚症状のないまま長年血糖が高い状態が続くと、血管の動脈硬化が進行し、重篤な病気のリスクが高まります。

そんな様々な病気に発展する可能性のある糖尿病は、もちろん健康診断のチェック項目に入っています。
しかし、糖尿病の検査として「空腹時血糖値」は測定し診断しますが、「食後血糖値」の検査はありません。「隠れ糖尿病」は、食後の血糖値が通常の人よりも高い「食後高血糖」なのに、空腹時の血糖値に問題がないため発見できない状態のことをいいます。そのため、気づかないうちに糖尿病が進行してしまう恐れがあるのです。

通常食後は血糖値が上昇しますが、インスリンの働きにより時間がたつと元の数値に戻ります。「食後高血糖」の人は、時間がたっても血糖値を下げる働きが弱く、その状態が続くことによって動脈硬化を促進。高血糖は様々な病気のリスクがあり、特に食後高血糖は脳卒中や心筋梗塞などのリスクが高いと言われています。

食前の血糖値にはもちろん注意しないとなりませんが、健康診断で発見しにくくリスクの高い食後の血糖値にも目を向けていきたいですね。

糖尿病の主な原因とは

では糖尿病の原因は一体何なのでしょうか?

現代は食も豊かで食べたいものは何でも手に入ります。生活面でも便利になり、体を動かす機会が減って運動不足になりがちです。糖尿病の主な原因は、そんな豊かな生活から来る食べ過ぎと運動不足ですが、そう聞くと糖尿病=肥満のイメージを持つ人も多いでしょう。

たしかに、インスリンの働きを低下させる物質は脂肪細胞から分泌されるため、肥満も大きな要因です。しかし、体質によって発症のリスクは変わってきます。特に日本人は血糖を溜めやすい体質を持っており発症リスクが高いのです。また、食べ過ぎていなくても食生活の乱れや、ストレスなどからも発症リスクは高まります。

「食後眠くなりやすい」「のどが渇く」「トイレの回数が増えた」などの症状はありませんか?これらは糖尿病の症状として挙げられるものですが、あまり気にしない人が大半でしょう。初期の段階の糖尿病や隠れ糖尿病は、自覚症状が薄いのも特徴です。でも放置していると重い糖尿病に進行してしまい、症状を抑えるための治療を継続していかなければなりません。服薬やインスリン注射などで血糖値をコントロールしなくてもいいように予防が重要です。

糖尿病を持つ人は年々増加傾向にありますが、日ごろの食習慣や生活習慣を見直すことで予防できる病気でもあります。自覚症状がなくても予防しておくに越したことはありません。

予防のために生活習慣を見直そう!

では、実際にどんなことを心がければいいでしょう。ここでは生活習慣を少し見直すことでできる食後血糖値の上昇を抑える方法を紹介します。

まずは食事の仕方を見直し

食事をする際は最初に食物繊維の多い野菜や海藻を食べて、そのあとにごはんなどの炭水化物を食べるようにしましょう。それにより糖質がゆっくりと吸収されて、食後血糖値の上昇を抑えられます。よく噛むことも心がけましょう。

朝食を摂りましょう

朝食を抜いたり、長時間空腹の時間が続いた後に食べると食後血糖値が急上昇。インスリンを分泌する膵臓に大きな負担をかけ、インスリン自体の働きも低下してしまいます。逆にだらだらと食べ続けることも、高血糖の状態が常に続いてしまいよくありません。

食後に有酸素運動を

健康な人でも食後に血糖値が高くなります。運動をすることにより筋肉を動かすエネルギーに糖が消費され、食後の血糖値の上昇を抑えられます。激しい運動をする必要はありませんが、有酸素運動を心がけましょう。食後にウォーキングやサイクリング、階段の上り下りや掃除をするのもいいでしょう。

おわりに

自覚症状がなくても糖尿病の予防となる食習慣と生活習慣の改善は、ダイエットや健康的な生活を送るためにも有効です。糖尿病を予防すると気構えずに気軽に取り組みんでみてはいかがでしょうか。最近は、調剤薬局でも検体測定室が設置されているので、そういった場を利用してご自分の食後血糖値を確認するのもおすすめです。

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「よく噛む」をテーマにした、ココカラファインの管理栄養士が考えたレシピを紹介します。
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野菜が不足してると感じたら、1品プラスしてみるのはいかがでしょうか?

2020年9月23日更新
2016年8月4日作成

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