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2015年06月01日

ヒートショックに注意!血圧と入浴の関係

はじめに

「ヒートショック」という言葉をご存知でしょうか。ヒートショックとは、急激な温度差によって体に及ぼす影響のことです。ヒートショックにより失神、ひどい場合には心筋梗塞・脳梗塞などになります。今日、家庭内で死亡する高齢者4分の1はヒートショック死と言うデータが上がっているほど。

誰にでも起こり得るヒートショックについて詳しく知り、予防・対策をしっかり行いましょう!

ヒートショックとは

まず、ヒートショックについて、一体どういうものなのかを詳しく説明します。

ヒートショックって何?

ヒートショックとは、温度差による肉体的ショック症状のことです。ヒートショックが起こりやすいのは体の弱い高齢者で、寒い冬場の発生率が格段に高くなります。

暖房の効いた暖かい部屋から、冷たく冷え切った浴室での熱いシャワー、実はこの当たり前の入浴が心臓に大きな負担をかけてしまうのです。温度変化が急激すぎると血圧が一気に上下して、心臓や全身の血管に異変が起きます。ヒートショックによる心筋梗塞・脳梗塞・脳卒中・不整脈リスクは高く、軽く失神だけの場合でも浴室のため滑って頭を打つなど、大変な危険が伴います。

入浴時の「脱衣所の寒さ」と「お風呂の熱さ」の温度差

お風呂に入るとき、服を脱いで裸になる「脱衣所の寒さ」と、冷え切った体から入浴に突入する「お風呂の熱さ」、どれくらいの温度差で血圧が急上昇し心臓に大きな負担がかかるのでしょう?およそ10度以上の差があるといけないと医学的に考えられているので、室温計や湯温計を設置しておいて、確認しながら入浴するとヒートショックのリスクを減らすことができます。

ヒートショックの原因とは?

冬場、寒い脱衣所で服を脱いで裸になり、冷え切った浴室に入ると血管がびっくりして縮み、血圧が急激に上がります。その状態で熱いお湯に浸かれば、さらに血圧が急上昇。しかし体が温まることで血管は広がりだし、今度は逆に血圧が下がってしまいます。このような血圧の乱高下が心臓に大きな負担をかけて、ヒートショックを招くのです。

ヒートショックでの死亡例

ヒートショックにより心筋梗塞、不整脈、脳梗塞、脳梗塞が起きて突然死してしまう高齢者は後を絶ちません。年間およそ1万人以上の人がヒートショック死しており、年々増加傾向にあります。入浴中の溺死、失神による転倒からの死亡例もあるようです。

ヒートショックに注意すべき人の特徴

ヒートショックは体の弱い高齢者に最も多く見られる症状なので、一般的に65歳以上の男女はどれだけ健康に自信があったとしても入浴時には注意が必要です。特に高齢者は、熱いお湯が好きな傾向にありますが、脱衣場と浴室の温度差は10度以上あってはならないので、本人だけではなく周りの家族も気をかけることが大切でしょう。

心配なのは高齢者だけではありません。糖尿病や高血圧等の成人病の持病がある人、コレステロール値が高くメタボリック症候群あるいはその予備軍の人なども、急激な血圧の変化でヒートショックになってしまう危険があります。中高年の男性はそれらの健康状態であることが多い上、晩酌の後お風呂に入ってしまうことも珍しくありません。そうなると、余計にリスクが上がってしまい危険です。

肉体の問題だけではなく、ヒートショックは住まいの問題から発生することもあります。というのも、タイル張りで窓のある浴室は熱が逃げやすく寒くなりやすいですし、築年数の長い家は隙間風が吹いたり壁にも断熱材が入っていなかったりするため、常に体が冷えて入浴の際温度差が激しくなる場合があるようです。

お風呂でのヒートショック防止策

入浴時の温度差をなくすための対策方法を6つご紹介します。

脱衣所を暖房で暖める

脱衣場にファンヒーター等の暖房器具を設置しておくと、裸になったとき急激な寒さを感じることもなく、血圧が異変をきたすリスクが下がります。

湯船のフタを開けておく

いきなり浴室に入るのではなく、入浴の5分程前から浴槽のフタを開けておくようにしましょう。そうするだけで湯気が上がるので浴室全体が暖かくなり、ヒートショックが起こりにくくなります。また、浴槽のお湯も若干下がるので、体がびっくりしません。

シャワーでお湯をはる

湯船のフタをあけておくのと同様の理由から、お風呂のお湯をシャワーで張るのは大変効果的です。浴室が蒸気で温まる上、湯船の温度も程良くなります。

湯温41℃以下

室内や脱衣所とお風呂の温度差が10℃以上開くとヒートショックのリスクが高まるため、湯温は41℃以下に設定してはるようにしましょう。一般的に41℃なら、10℃以上開く危険が少なくなります。

夕食前に入浴する

夕食前に入浴することで、比較的まだ体の生理機能が疲れていない状態でお風呂に入れます。加えて、食事をすることで血圧が下がりやすくなるため、食事をとる前に入浴するのがヒートショック対策には効果的です。

高齢者には一番風呂をすすめない

一番風呂は浴室が冷え切っています。お湯も入れたてで、熱いですよね。2番風呂以降ならば浴室は温まっていますし、良い湯加減になっているでしょう。

おわりに

高齢者に多いヒートショックですが、誰にでも起こり得る症状でもあります。家族全員がヒートショックに注意して、自分のことだけではなくみんなが無事お風呂に入れているのか気にかけることも有効な対策となるでしょう。みんなで、ヒートショックを防ぎましょう。

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    一般用医薬品(市販薬)は漢方製剤や生薬成分を使用したものがほとんどで、抗菌剤や抗生物質などは販売されていません。医療用医薬品だけで使用される成分も多くあるため、症状の改善が見られない場合や頻繁に繰り返す場合は医師の診察を受ける必要があります。

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