2014年03月01日
やけどを負ったら適切な処置が大切です。日常生活には、沸騰したお湯や熱くなった暖房器具など、やけどの危険性が多く潜んでいます。ですが「やけどしてしまったけど、正しい対処法がわからない」と思っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、やけどの症状の原因や応急処置方法などをご説明します。
やけどは、熱や化学物質が皮膚などの体表面の一部に接触することで起こります。このため、表層の皮膚が通常もっとも多くの損傷を受けます。しかし、重症の場合には体表面だけでなく、脂肪や筋肉、骨など体の深部の構造にまで達することもあります。
やけどによって組織が傷つくと、損傷した部分の血管から体液が漏れ出し、腫れが起こります。また損傷した皮膚などの体表面は、微生物の侵入を防ぐバリア機能が働かなくなるので、感染症を引き起こしやすくなります。
Ⅰ度は表皮のみの損傷です。発赤(皮膚が赤くなる)や腫脹(腫れ)がみられ、ヒリヒリとした灼熱感や痛みがあります。一時的に色素沈着することもありますが、数日で自然に治り、やけど跡は残りません。
日焼けはⅠ度のやけどに含まれます。
浅達性Ⅱ度は表皮基底層(真皮上層)までの損傷です。症状として、発赤・浮腫性腫脹・水疱(水ぶくれ)がみられます。水疱は破れてびらん(ただれ)をきたし、痛みや灼熱感が著しく生じます。
色素沈着などがおきますが、だいたい3週間以内にやけど痕があまり残ることなく治癒します。
※ただし、やけど後のケアによっては、やけど痕が残る場合があります。
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深達性Ⅱ度は真皮深層までの損傷です。発赤・水ぶくれ、びらん、浅い潰瘍などが起きますが、痛みは軽度で、水ぶくれの下の皮膚が白くなります。治癒までには1か月以上かかり、軽度の瘢痕を残します。
Ⅲ度のやけどは皮下組織(皮膚の深いところ)までの損傷です。痛みを感じる神経も焼け死んでいるので痛みは感じません。肌の表面が壊死している場合もあります。
損傷した表面は白く乾燥し、ひどいときは焦げています。水ぶくれはできません。やけど跡は盛り上がったり、ケロイド状になったりしてはっきりと残ります。皮膚が引っ張られる感覚や、機能障害が起こる場合もあります。
やけどを起こした場合は、まず流水で15~30分ほどしっかり冷却することが大切です。このとき、患部に直接流水を当てるのではなく、少し上の部分に当てるようにします。痛みが治まるまで冷やすのが目安です。
衣服を着た状態でやけどを起こした場合は、衣服の上から冷やすようにします。
無理に脱がせようとすると皮膚がはがれてしまうことがあるので、絶対に脱がしてはいけません。
1:手や足のやけど
手足をやけどしてしまった場合は、蛇口から水道水を出し続けた状態で冷やします。
2:顔や頭のやけど
顔や頭のやけどは、シャワーなどで水をかけ続けることで冷やします。顔など流水がかけられない部分は、氷水で冷やしたタオルを当てます。
3:目や耳のやけど
目や耳のやけどは、保冷剤や氷を包んだ冷たいタオルをこまめに替えながら冷やします。
氷や氷のうを直接患部に当てると、皮膚が冷えすぎて凍傷を起こすことがあるので注意します。
4:全身または広範囲のやけど
やけどした部分を水をためた浴槽の中につけたり、水に浸したタオルなどで全身を包むようにして冷やします。
低体温症になるおそれがあるので、体温が下がり過ぎないように様子を見ながら行いましょう。
軽度の浅いやけどの場合、治療は抗生物質軟膏を塗るだけで十分です。抗生物質軟膏は感染症を予防し、傷口をふさいで細菌の侵入を防ぎます。患部は傷口につかない加工がしてあるガーゼなど非固着性のもので保護しましょう。
薬を使うときは、手を清潔にしてから患部に塗るようにします。また、必要以上に多く塗っても効果に変わりがないので、適量を塗るようにしましょう。
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深達性Ⅱ度のやけどの場合は、適切な治療をしても治療に1か月ほど要します。瘢痕や瘢痕拘縮(ひきつれ)を残すことが多いやけどなので、速やかに受診するようにしましょう。
水ぶくれは皮膚表面の表皮の下に体液が溜まってできるものなので、つぶさずにそのままにしておきましょう。もし潰れてしまった場合は、先述の治療薬を塗る方法でケアしましょう。
「日焼けかな?」と思ったときは、冷やしたタオルなどを使って患部を冷やしましょう。炎症がひどかったり、範囲が広い場合には早めの受診が必要になります。この場合、脱水症状を引き起こしやすい状態なので、水分を多めに摂取するようにしましょう。
日焼けした皮膚は数日のうちに自然治癒しますが、完全に元の状態に戻るには数週間かかります。炎症が治まった後も皮膚は乾燥した状態になっているので、化粧水や乳液で水分と油分を補うようにしましょう。
やけどを負った場合、傷口から浸出液が出ることでタンパク質と水分が漏出します。重症の場合は脱水や低タンパク血症になることもあるので、水分やタンパク質を補うような食生活を心がけましょう。
また、傷の治りを促進するとされるビタミンやミネラルなども積極的に摂ることで、感染症の予防に役立てることができます。
卵
牛乳
赤身肉
大豆製品
魚介類
ビタミンA:レバー・緑黄色野菜
ビタミンB1:豚肉・かれい
ビタミンC:果物・芋類・野菜類
ビタミンE:かぼちゃ・アーモンド
鉄:レバー・小松菜・ひじき
亜鉛:牛肉・穀類・貝類
これらの栄養を食事から補う事が第一ですが、全てを食事からというのは難しいと思います。そんな時は、補助栄養として サプリメントなどから 補給することも良いでしょう。
やけどは受傷面積と深さで治療方法が異なり、加えて年齢が大きく関わってきます。
受傷面積が広ければ広いほど全体に影響を与え、Ⅰ度のやけどでも体の表面積の30%以上損傷を受ければ重症になります。また年齢も2歳未満の乳幼児と高齢の方ではとくに注意したケアや管理が必要になります。
もしやけどを負ってしまったら、落ち着いて処置するようにしましょう。明らかに重症な場合は速やかに受診するようにしてください。
家の中にはやけどに注意しなければならないものがたくさんあります。特に小さいお子さんやお年寄りのいるご家庭では十分注意するようにしましょう。
医薬品を使用の前には添付文書を確認し、用法用量を守って正しく利用してください。
2017年8月8日更新
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やけど・日焼け治療
やけどにはI度~III度までの段階がありますが、II度以上のやけどでは医師による処置や治療が必要になります。
一般的な日焼けは1度のやけどに分類され、きちんと対応しないと広範囲の軽いやけどになってしまいます。
しかしやけどの重症度は深さと広さで決まるので、日焼けであっても全身に及ぶようなものは広い範囲で皮膚機能が低下するため注意が必要です。
やけどの処置はまず冷やすのが鉄則で、最低でも5分以上は流水で冷やしましょう。氷を使う場合は直接当たらないようにタオルで包むなど工夫が必要です。
この場合も広範囲の日焼けは注意が必要で、全身を流水で冷やすとなると体温の低下などにもつながるため、やはり注意が必要です。
やけどの重症度の見分け方ですが、ピリピリとした痛みが強く続き、水膨れを伴うケースはII度と考えましょう。
II度やけどにはさらに浅達性と深達性があり、深達性は治るのに時間がかかります。
この浅達性と深達性は見分けるのが非常に難しいのですが、治癒後の痕の残り方などが大きく違ってきます。
やけどをした場合は流水で冷やす初期対応を行いつつ、水ぶくれができるなどII度以上のやけどが疑われる場合には早めに医療機関を受診し、早期の治療を始めるようにしましょう。
市販の薬などで対応できるのは軽度のやけどであるI度のものくらいに考え、少しでも不安があるようであれば医師に診てもらうくらいの方が安全です。
ハンドクリームを選びたい
気温が下がって乾燥が進むと気になってくる「かゆみ」や「赤み」「ひび割れ」などの手荒れ。
もともと手には皮脂を分泌する皮脂腺がほとんどなく、カラダの他の部分に比べると肌表面の角質層がダメージを受けやすい状態になっています。特に冬場は空気が乾燥している事に加え、皮膚の新陳代謝が低下しているため、さらにバリア機能が弱くなっています。また、水仕事や過剰な手洗いなどがバリア機能を奪う原因となることもあります。
ハンドクリームは皮脂分を補い手を保護したり、炎症やかゆみを抑えるものもありますので、適切に使うことで症状を予防・改善できます。しっかりとしたハンドケアをおこない、美しい手を目指しましょう。
乾燥肌
乾燥肌といえば秋冬の悩みでしたが、最近は1年を通じて乾燥肌に悩む方が増えています。乾燥肌は、皮脂分泌量の低下により角質の水分含有量が低下している状態です。皮ふの水分は、発汗、皮ふや呼気からの蒸発(不感蒸泄(ふかんじょうせつ)といいます)で減少し、体の内側または大気中の水分により供給されます。皮ふの保湿は皮脂、天然保湿因子(NMF)によって保たれています。ところがさまざまな要因で保湿バランスが崩れ、わずかな刺激で様々な症状を招きます。
水虫
水虫と言えば革靴を長時間履く機会が多い男性に多いものと見られていましたが、白癬菌そのものは自然界にごく普通に存在し、通気性の悪い環境にあれば性別に関係なく感染・発症します。感染した皮ふと接触することでも感染が広がるので、家族に水虫の方がいる場合は足ふきマットなどは共用しないようにしましょう。外用薬などで症状が治まってきても白癬菌は角質内にとどまっているので、皮ふが完全に入れ替わるまで1カ月以上は根気よく治療を続ける必要があります。
湿疹・虫刺され・あせも
湿疹や皮膚炎に伴う痒みの薬には非ステロイドのかゆみ止め、ステロイドのかゆみ止め、ステロイドと化のう止めの配合剤に大別されます。傷やジュクジュクしている部分にはステロイド単独では使用できないため注意が必要です。基本的には対症療法であり、金属との接触やストレスなどが原因であればその原因を特定して治療する必要があります。アトピー性皮膚炎や抗真菌薬が必要な湿疹もあるので、なかなか治らない場合は医療機関で相談しましょう。あせもは原因さえ知ってしまえば予防するのはそんなに難しくありません。かゆみ止めの薬といっても様々です。なんとなく適当に使うのではなく、原因や症状に合わせて適切なものを選びましょう。
肌荒れ・ニキビ
ニキビは乾いた皮脂や角質が毛穴にたまることで発生し、アクネ菌が増殖することで赤くなります。
治療や予防にはアクネ菌に対する殺菌や、皮脂を除去するなど毛穴を清潔に保つことが効果的です。
また、発生の原因は衛生面だけでなく、睡眠不足や過労、便秘などにより肌環境が悪化することで発生しやすくなるとも言われています。
清潔にするだけでなく、ビタミン剤や漢方薬なども併用することで治療効果・予防効果の上昇が期待できます。
しっかり洗って予防、できてしまったら塗り薬でケア、肌荒れ予防にはビタミンや漢方の飲み薬。といった具合に、組み合わせてしっかりとケアしましょう。
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