お役立ち情報

2021年11月04日

風邪をひくとのどが痛くなる方に。のどの痛みを和らげる方法とケアアイテム

はじめに

風邪をひくと、のどが痛くなってしまうという方も多いのではないでしょうか。ここでは、「のどの痛みを和らげる方法」と、市販薬など身近で手に入る「のどのケアアイテム」を紹介します。

風邪でのどが痛くなる原因

風邪は、鼻やのどなどの「上気道」が、ウイルスや細菌などに感染して起こります。
のどに感染した場合、ウイルスや細菌を排除するため、のどの粘膜に免疫反応に伴う炎症が現れます。この炎症は痛みや腫れ、赤み、熱をもつことがあり、その反応によって、風邪をひいた時にのどの不快感を引き起こすのです。

通常のどは、外敵が入って来ても外へ追いやれる機能が備わっていますが、のどが乾燥していると防御しきれなくなり、感染しやすくなります。のどが乾燥している時は、風邪のウイルスや細菌だけでなく、花粉やタバコ、ホコリ、長時間の会話などでのどを酷使することも炎症を引き起こす原因になります。

のどの痛みを和らげたい時に…

では実際、のどに痛みが出ている時はどんなことをすればいいのでしょうか?

症状を抑える薬を使用する

のどの痛みは突然現れるため、すぐには病院に行けないということもあるでしょう。そういった場合は、市販でものどの痛みや軽い炎症に対応した様々な医薬品が販売されています。内服薬では、イブプロフェン、アセトアミノフェンといった成分が含まれたものが鎮痛や抗炎症に効果が期待できます。また、トローチ、うがい薬などの外用薬もおすすめです。

マスクを着用する

感染防止にも役立つマスクですが、のどの保湿も行えます。マスクを着けると、自分の呼気によって高温多湿になり、炎症による痛みが和らぎます。あらかじめマスクを少し湿らすのもいいでしょう。特に睡眠中はのどが乾燥して、炎症がひどくなってしまうことも。さらに風邪で鼻詰まりが起きていると、口呼吸になってより乾燥が進みます。のどが痛い時は睡眠中もマスクをするようにしましょう。

のどを潤す・部屋を加湿する

風邪の原因の約80~90%以上はウイルス感染と言われています。乾燥した環境ではウイルスが空気中に漂う時間が長くなり、感染しやすくなるため、予防の面でも部屋を加湿しましょう。部屋を適度な湿度に保つと、のどの痛みも抑えられます。また、気道の粘膜が乾燥すると、病原体や異物を追い出す繊毛運動が弱くなってしまい、ウイルスに感染しやすくなってしまいます。加湿とあわせて、飴を舐めたり、こまめに水分を摂ったりしてのどを潤しましょう。

刺激物の摂取を避ける

お酒や辛いもの、熱すぎるものは、のどから水分を奪ったり、粘膜を傷つけたりすることがあります。風邪などでのどが敏感な時は避けるようにしましょう。

その他、タバコはのどにダメージを与える原因になるので、控えるようにしましょう。受動喫煙で周囲の人の咳の原因になってしまうこともあります。また、声を出し続けたり、カラオケで歌いすぎたり、のどを酷使することも、のどを痛める原因になります。のどに違和感がある時は、静かに休養するように心がけましょう。

加えて食事に、のどの痛みを和らげるのに良い食材を取り入れるのもいいでしょう。

・大根
大根には消炎作用のあるジアスターゼやアリルイソチアシオネートという成分が入っています。大根おろしにしてスープや鍋に入れるといいでしょう。火を通すと作用が弱まってしまうので、大根おろしは最後に加えて入れたらすぐに火を止めましょう。

・レンコン
レンコンに入っている抗炎症作用を持つタンニンという成分は、のどの炎症に良いといわれています。また、風邪予防になるビタミンCも入っています。のどが痛くて食べにくいときは、すりおろしてひき肉と合わせてあんかけなどにしてみてはいかがでしょうか。

・梨
梨には喉の炎症や咳を鎮めるといわれるソルビトールという成分が多く含まれています。水分もたっぷり入っているので、のどを潤したい時にもいいでしょう。

風邪でのどが痛い時のケアアイテム

のどの痛みをすぐに対処したい時、どんなケアアイテムを選んだらいいのでしょうか?

身近で手に入るもの

・のど飴
薬と違いのど飴自体に治す力はありませんが、なめることで唾液が分泌されてのどの乾燥を抑えられます。なめやすい好みの味を選びましょう。

・トローチ
口の中でなめて徐々に溶かし、口やのどの細菌を殺したり増殖を防いだりする口腔内錠剤の1種です。フルーツ味のものもあり、子どもののどケアに使えますが、のどに詰まる可能性があるため5歳未満の子どもには使用できません。

関連商品

外服薬

・うがい薬
用法用量に従って液を薄めて口に含み、上を見てガラガラとうがいすることで、のどの炎症を抑えたり、殺菌したりできます。
市販のうがい薬は大きく3つ種類に分けられます。「ポビドンヨード」が配合された殺菌効果高いもの。「アズレンスルホン酸ナトリウム」が配合された、のどの痛みや腫れなど炎症を和らげる作用が期待できるもの。もう一つは、「塩化セチルピリジニウム(CPC)」が配合された殺菌作用・抗炎症のどちらも効能に掲げているものです。「塩化セチルピリジニウム(CPC)」は「ポビドンヨード」に比べて独特のニオイや味がなく、子どもにも使いやすいでしょう。

・のどスプレー
ノズルが付いた容器で、のどにスプレーできる薬です。
うがい薬と同様に、殺菌効果の高い「ポビドンヨード」、炎症を和らげる「アズレンスルホン酸ナトリウム」、殺菌・抗炎症の「塩化セチルピリジニウム(CPC)」の3つ分けられます。自分の症状に合わせて選びましょう。

関連商品

内服薬

頭痛薬にも用いられる「イブプロフェン」や「アセトアミノフェン」などが配合されている内服薬は、炎症を抑える作用や鎮痛作用があるため、「つばを飲み込むのも辛い」あるいは「赤く腫れて痛い」といったのどの痛みにも効果を発揮します。「トラネキサム酸」配合の内服薬も炎症を抑える効果が期待できます。

薬を使用する際は、医師や薬剤師に相談をして症状に合ったものを選びましょう。薬の中には子どもが服用できないものもあります。使用方法・使用量を守って使ってくださいね。また薬を飲んでも症状が良くならない時は、早めに病院を受診しましょう。

関連商品

おわりに

のどに辛い痛みが出る前、ちょっと調子が悪くなってきたと感じた時に対策を講じることが一番です。のどに違和感があったら、部屋を暖かくして保温を心がけ、体を冷やさないよう気をつけて安静にしましょう。また、抵抗力を高めるには栄養が欠かせません。消化のよい良質のタンパク質や体力の消耗を補う栄養価の高いものを摂ることも心がけましょう。

2021年11月4日更新
2014年2月1日作成

あわせて読まれている記事

  • コンタクトの不快感

    コンタクトの不快感

    瞳の呼吸を確保するために潤いは必須であり、乾いてしまうと酸欠になった瞳に酸素を運ぶために血管が伸び充血してしまいます。また、乾燥によって角膜がダメージを受けやすくなってしまいます。コンタクトレンズを外している間のアイケアも、目の乾燥を防ぐためにとても重要です。

  • 健康な歯を保ちたい

    健康な歯を保ちたい

    虫歯の放置で細菌により神経まで破壊され、最終的には治療で歯を維持することが困難になり抜歯という結果になってしまいます。
    歯を失うことになってもインプラントによって歯を再建することができますが、自分の歯で生きていくことができればそれに越したことはありません。高額な治療費に加え口腔内の手術を伴うため絶対に安全とは言えませんし、施術後もインプラントの状態確認やメンテナンスなども必要になります。
    また、歯周病や噛み合わせの問題を放置することは肩こりや頭痛などの原因になったり、不眠や感染症、糖尿病にまでつながっています。
    歯科や口腔外科での治療が必要な状態になる前に、歯を失ってしまうようなことになる前に、日ごろのケアで「歯の健康」を保つことができる商品がたくさんあります。
    「歯の健康」のトラブルは重大な疾患を招く可能性があることを知り、日頃からオーラルケアをしっかりと行うように心がけることが大切です。

  • 口内炎

    口内炎

    口内炎といえばほっぺたの内側にできる痛い痛い白いものを思い浮かべますが、歯ぐきにできる「歯肉炎」、舌にできる「舌炎」、唇の端にできる「口角炎」などなど、口の周りにできる炎症の総称です。
    原因は様々ですが、最も多いのが原因がハッキリしていない「アフタ性口内炎」と呼ばれるものです。また、口の中を噛んでしまったり、入れ歯などが当たって傷んだものを「カタル性口内炎」と呼びます。治療には塗り薬や貼り薬、内服薬などを用いますが、口の中が痛くなるため食事に与える影響が大きく、素早い対処が必要になります。

  • 口臭

    口臭

    口臭の原因は様々ありますが、口臭の大部分は口の中に原因があり、その多くは舌苔(ぜったい)と歯周病です。内側からの臭いには胃や他の内臓などの疾患が隠れている場合もあるため注意が必要です。

  • 毛髪の悩みを解決したい

    毛髪の悩みを解決したい

    壮年性脱毛症には遺伝的要因によるものと環境的要因によるものがあります。リアップシリーズが有効なタイプは遺伝的要因によるもので、頭髪が薄くなってくる部位など効果が期待できる状態が限定されます。一方、環境的要因によって発生する脱毛に有効な医薬品は脱毛のパターンについて限定されず、主に毛根への栄養供給を促進することによって残っている毛髪を抜けにくくし、そして育てます。「発毛剤」(リアップシリーズ)と「育毛剤」の違いに注意が必要です。また、環境的要因の一つとして頭皮の衛生環境もあります。シャンプーを変えることによって頭皮の衛生環境を改善することで栄養や薬剤の浸透が格段に良くなることが期待されます。

  • 疲れ目

    疲れ目

    「疲れ目」と「眼精疲労」は別物です。休息や睡眠をとることで回復するのが「疲れ目」、これらが十分に回復せず、肩こり・頭痛・吐き気などの全身症状が出現するのが「眼精疲労」です。目薬や内服などの他、温めたり冷やしたりしてリフレッシュし、早めに回復させましょう。

  • 目のかゆみ

    目のかゆみ

    目のかゆみはアレルギーによるもの(アレルギー性結膜炎)、感染症によるもの、乾燥によるもの、などがあります。炎症を伴う場合は冷やすことでかゆみを軽減できることもあります。発熱や極端な充血を伴う場合は医療機関を受診しましょう。

  • 頭痛

    頭痛

    ひとたび始まってしまうと仕事にもプライベートにも大きな影響を及ぼしかねない頭痛。
    痛みの程度も、場所も、痛みへの耐性も違いますし個人差もあります。しかも見えない痛みなのも厄介です。
    また、一言に頭痛といっても様々な症状がありますが、大きく分けて片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛の3種に分類できます。
    このうち片頭痛と群発頭痛は通常の痛み止めでは対処が難しいため医師の診察と投薬が必要になります。
    また、吐き気や意識障害を伴う激しい頭痛は脳血管に何らかの問題が発生している可能性もあるため、必要に応じて救急車を呼ぶことも考える必要があります。
    市販の痛み止めや漢方薬などで対応できるもののほとんどは緊張型頭痛で、目や肩・首の筋肉の疲れ・緊張が主な原因です。
    一般用医薬品には非常に多くの頭痛薬が存在しますが、成分や目的に応じて鎮痛成分一つだけだったり鎮痛補助成分を一緒に配合していたりと処方内容が大きく違います。
    鎮痛補助成分が配合されていると頭痛に対しては効果的ですが眠気などの副作用が多くなったり、頭痛以外の痛み(例えば腰痛など)に使う際には補助成分は余計なものになってしまいます。
    また、解熱鎮痛成分は肝臓や腎臓への負荷も小さくなく、年齢によって使用できる成分の種類や量が細かく定められています。
    いつ、誰が、どんな目的で使うのかを考えて薬を選ぶようにしましょう。

  • 頭皮を健やかに保つ

    頭皮を健やかに保つ

    頭皮は毛髪に覆われていることから、トラブルなどに気づくのが遅くなることがあります。トラブルの原因物質を指で触れたり目視しながら洗ったりすすいだりできないため、洗髪頻度が多くても洗い残しをしやすく、トラブルが悪化してしまうなんてこともあります。
    頭皮は皮脂や汗が多くなると、皮ふの常在菌が増殖してしまったり、高温高湿の環境になったりして、かゆみや頭皮のにおいなどのトラブルを引き起こしやすくなります。また、皮脂や汗などは、頭皮に広がりきったあと毛髪に移ると、髪のべたつきの原因にもなります。

  • かぜの症状をやわらげたい

    かぜの症状をやわらげたい

    本来感冒症状(風邪)は、しっかり栄養をとってゆっくり休んで治すものであり、薬はその間の症状を緩和するための補助的なものに過ぎません。薬の得意分野も様々ですので、症状と体質・生活習慣に合った薬を選びましょう。栄養ドリンクや補水液を併用するのも効果的です。

  • せき・たん

    せき・たん

    咳は非常に厄介な症状ですが、体の防衛反応でもあるため安易に薬を飲んで止めるのもよくありません。
    しかし激しい咳はそれだけで体力を消耗し睡眠にも大きな影響を及ぼします。これが長期化することで更に体調を悪化させてしまったり、持病を悪化させてしまうことにも繋がりかねません。
    安易に薬を使うべきではないのですが、睡眠をしっかりと取れるくらいにはコントロールできた方が短期間で回復できることもあります。
    ところが、防衛反応のひとつである咳やたんを薬で完全に制御することは非常に難しく、薬も「少し楽になるくらい」のものと捉えたほうがいいでしょう。
    効かないからといって量を増やしたり複数の種類の薬を併用することは避けてください。
    2週間を超える長い咳は風邪の延長ではなく、マイコプラズマ肺炎や気管支炎などの疾患が隠れている可能性があります。
    色のある「たん」が多い、発熱も伴っているなど、ただの咳ではない兆候がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

  • 鼻炎

    鼻炎

    鼻炎はちくのう症などに代表される継続した症状が特徴の慢性鼻炎、感冒(風邪)の時などに一時的に発生する急性鼻炎、花粉症などアレルギー物質に対する反応として発生するアレルギー性鼻炎に分けられます。症状に適した薬を選ぶことで副作用を抑えつつ効果的に使用することが可能になります。状況にあった薬を選びましょう。

[関連カテゴリー]

ページトップへ