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受動喫煙を正しく予防するために知っておきたいこと

受動喫煙を正しく予防するために知っておきたいこと

はじめに

受動喫煙とは、ご存知のように自分の意思に関わらず、喫煙者のタバコの煙を吸わされてしまうこと。多くの有害物質を含むタバコの煙を吸い込むことで、さまざまな健康被害があることが広く知られています。
今回は、受動喫煙について正しく知り、健康被害を受けないために気をつけたいことをご紹介します。

受動喫煙って何?

タバコの煙に含まれる有害物質

タバコの煙には、約200種の有害物質が含まれています。代表的な有害物質には下記のようなものがあります。

● ニコチン:血管の収縮や血液の流れを悪くします。その結果、血圧上昇や心拍数の増加をまねき、心臓に負担をかけます。

● タール:ベンゼンをはじめとした発がん性物質、がんを促進する物質が多く含まれています。

● 一酸化炭素:体内の酸素不足を引き起こし、動脈硬化を促進させます。活動量の低下や疲労感の原因にもなります。

これらのほか70種類以上の発がん性物質を含む有害なタバコの煙。実は、喫煙者よりも周囲にいる人の方が、より深刻な健康被害を受けてしまうことが分かっています。

タバコの煙には、直接吸い込む「主流煙」と、タバコの火のついた部分から出る「副流煙」がありますが、副流煙はフィルターを通さないため、主流煙よりも多くの有害物質を含んでいるのです。また、喫煙者が吐き出した煙を「呼出(こしゅつ)煙」と呼び、有害物質は肺に残った煙とともに、喫煙後も吐き出されるといわれています。

上記に挙げた代表的な有害物質を例にとってみても、主流煙を1とすると、副流煙はニコチンが約2.8倍、タールが約3.4倍、一酸化酸素が約4.7倍も多く含まれています(厚生労働省調べ)。

タバコの煙が人体に及ぼす影響

タバコの煙を吸い込むことによってさまざまな病気にかかるリスクが高まります。主な病気には以下のようなものがあります。

● 肺がん

● 副鼻腔がん

● 乳がん

● 心筋梗塞

● 狭心症

● 脳卒中

● 喘息

● 循環器系疾患

妊婦の受動喫煙は、流産や早産、低体重児出産のリスクを高めます。また、乳幼児が受動喫煙することによる健康被害の影響は大人よりも深刻です。なかでもそれまで健康だった赤ちゃんが突然死してしまう「乳幼児突然死症候群(SIDS)」は、もっとも深刻なもので、父親や母親が喫煙していた場合、そのリスクは10倍にもなると言われています。
他にも呼吸器系疾患・気管支炎・肺炎・中耳炎などのリスクを高めます。

本当にこれで大丈夫? 受動喫煙対策

喫煙室やベランダに出て喫煙するなど、一般的に知られている喫煙マナーの中には、実は不十分で間違った認識のもとに行われているケースがあります。

ここでは、ケースごとに受動喫煙対策の効果について見てみましょう。

喫煙室や喫煙スペースを設けて分煙する

ガラスドアの仕切りやエアカーテンでは、煙を完璧に遮断することはできません。また、出入りの際に、喫煙者の体に付着した煙が有害物質を拡散させるため、受動喫煙の被害を完璧に避けることは難しいでしょう。

特に密閉されたビルやマンションなどの建物内では、完璧に分煙をすることは難しいと言われています。万全を期するなら、建物全体が禁煙されていることが望ましいでしょう。

換気扇の下で喫煙する

受動喫煙の心配がないレベルまで煙を無くすためには、非常に強い勢いで煙を吸い取ることが必要であり、家庭用の換気扇では不十分です。また、換気ダクトを通って屋外に出た煙で隣人が迷惑するため、トラブルになるケースもあります。

空気清浄機が設置されている場所で喫煙する

喫煙スペースなどに置かれている空気清浄機の多くは、煙の中の粒子成分しか吸い取ることができません。ガス成分に含まれる一酸化炭素をはじめとした有害物質はそのまま流れることになるため、受動喫煙対策の効果はあまり期待できません。

窓やドアを閉めて、ベランダや屋外で喫煙する

密閉された喫煙室等の空間には煙が充満しているため、喫煙者自身への悪影響も深刻です。屋外は煙が拡散して密閉空間のように喫煙者の身体に煙がまとわりつくことはありません。しかし喫煙後しばらくは煙の有害物質が喫煙者の口や肺の中にとどまっています。よって、喫煙直後の人に近づくと受動喫煙してしまうおそれがあります。

飲食店で個室を利用する

受動喫煙の観点からは完全禁煙の店を利用したいものですが、個室を利用することで、流れて来る煙や店内を移動する喫煙者と接する機会を減らすことができます。

正しく予防しよう! 受動喫煙

不本意な受動喫煙の被害を受けることなく、喫煙者・非喫煙者が共に快適に過ごせるために必要なこととは何でしょうか。

喫煙者ができること

非喫煙者の近くでタバコを吸わないのは当然のマナーです。しかしそれだけでなく、火を消した後も、髪・洋服・肺の中などに煙が残っているため、タバコの臭いが残る息で非喫煙者と会話するのは避けるようにしましょう。うがいをする、舌・歯を磨くなど、タバコを吸った後のケアも大切です。

また、タバコ臭い衣服にも配慮が必要です。衣類抗菌スプレーを使うことで、衣類に付着したタバコの臭いを無くすよう心がけましょう。

最近普及してきた煙が出ない「加熱式電子タバコ」は、ニコチン以外の有害物質の量が少なく、副流煙は出ません。しかし喫煙者が有害物質を含んだ空気を吐き出すために、周囲の空気は汚染されます。そのため、やはり周囲への配慮は必要です。

非喫煙者ができること

タバコの影響を受けないためには、タバコの煙が流れてこない環境づくりをすることが一番です。特に妊婦や子どもは、少量の煙でも大きな影響を受けるので、全面禁煙の施設や飲食店を利用するのが望ましいでしょう。

また、タバコの煙は典型的なPM2.5です。PM2.5対策の高機能なマスクをつけて防ぎながら、タバコの臭いがしたらその場所を避けましょう。

※PM2.5とは、大気中に浮遊する粒の大きさが2.5µm以下の微小粒子状物質のことを指します。

おわりに

タバコの煙の害は目に見える煙だけではありません。タバコ臭いと感じたら、タバコの有害物質を体内に吸い込んでいるといえます。近年では、行政による受動喫煙対策も進んできました。しかし、やはり自分で守ることも大事です。マスクを着用したり、外食時は完全禁煙の店もしくは個室を利用するなど、不用意に受動喫煙をしてしまわぬよう、一人ひとりが心がけましょう。

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