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実は戦場生まれ?虫よけ剤ディートの実力

はじめに

史上最も多くの人間を死に至らしめた生物をご存知でしょうか。

蚊です。

もちろん蚊に刺されただけでは人は死にませんが、蚊という生物は非常に多くの病原体を媒介します。

国内で少し前ならデング熱やジカ熱、東南アジアでは今も昔もこれらの感染症のほかにマラリアを媒介して多くの死者を出しています。

蚊に限らずマダニやヒアリなど、虫に刺されたり噛まれたりすることで発生する感染症や病気というものは少なくありません。

日本の気候も熱帯化してきていると言われ、事実、従来は日本で定着していなかった虫なども定着するようになってきているのが現状です。

マラリアが日本で発生することが珍しい話ではなくなる日もそう遠くないのかもしれません。

虫に刺されてからの対策・対応も大切ですが、なによりも虫に刺されないように注意を払うことが重要になってきますね。

虫よけというものを、今一度考えてしっかり使ってみるのはいかがでしょうか。

ディートとはどのようなものなのか

虫よけ剤(忌避剤)としてディートが発見・実用化されたのは第二次世界大戦中のアメリカ陸軍です。

ジャングルでの戦いで多くの兵士が蚊に刺され、マラリアやデング熱で倒れていきました。

虫刺され対策は軍の急務となったのでしょう。
アメリカ軍はありとあらゆる化合物を作り、兵士に使わせ、虫よけ剤として効果的なものを急ピッチで探しました。

その結果たどり着いたのがDEET(ディート)という成分でした。

ジャングルで多くのアメリカ兵を助けたディートという忌避剤。
第二次世界大戦中に開発されて70年が経過していますが、現在でもディートを超える効果を持つ虫よけ剤は存在していません。

ところがこのディートという成分、このような「使ってみたら効いたから実用化した」という経緯もあり、ディートを塗布すると蚊に刺されなくなる理由がハッキリ分かっていません。

ニオイを嫌って虫よけ効果を示すと言われていましたが、近年では表面にディートを塗ることで「人間として認識できなくなる」ことによって吸血の対象から外れているという説が強くなってきています。

蚊に対して擬態して隠れているようなものかもしれませんね。

ディートの危険性・安全性

ディートそのものは有機化合物で常温では無色透明の液体で、消防法では「第4類危険物 第3石油類」に該当します。
石油って、危険なのでは?と思う方もいるでしょう。確かに飲むのは危険です。飲む物ではないですから。

実際ディートについてネットなどで調べてみると危険を煽るような記事が多数目につきます。

しかしどの記事を見ても量の概念が抜け落ちており、よく読めば通常の使用では人体に被害がないことが分かります。

日本においては40年を超える販売・使用実績があるわけですが、厚生労働省によると現在まで薬事法(現薬機法)に基づく副作用報告はないとしています。

危険性の根拠はアメリカのデューク大学の研究グループが報告した研究によるものと思われますが、メーカー各社及び厚労省も試験方法の不備などによりディートの皮膚への塗布による神経毒性については評価できないという立場をとっています。

副作用もなく危険性は認められていないが、安全だと言い切る根拠もないことから「特段の理由はないが、安全を期して」乳幼児への使用は控えた方がいいという見解です。

ディートそのものはアルコールなどに溶かして薄めていることが多いので、肌が敏感な方やアルコールに弱い方には、ディートではなくアルコールが原因の健康被害は出る可能性があります。

ただ、口に入ってしまうのは良くないので子供に使用する際には

・スプレータイプは飛び散りやすいので吸引の可能性があるので使用を避ける
・ミストタイプのものは親が手に出して塗ってあげる
・口を触ってしまうので子供の手には塗らない
・顔には使用しない

このあたりに気を付けるようにしましょう。

子ども用と大人用のディート配合虫よけ剤

現在日本国内で流通しているディート配合の虫よけ剤は医薬品に指定されているものと医薬部外品になっているものがあります。

医薬部外品はディートが何%配合されているのか明記されていないことも多く、また、12%を超える場合は医薬品に指定されるので医薬品の虫よけに比べると配合量は少なくなっているのは間違いありません。

医薬品の虫よけのディート配合量ですが、2016年6月までは12%が上限とされていました。しかしデング熱やジカ熱の報告があったことから海外と同程度の濃度30%の製品の承認を急ぎ、現在は上限30%となっています。

ディートは濃度が高いほど効果が長時間持続します。 では子供にも30%の医薬品を使用すれば…と思うかもしれませんが、ディート30%の医薬品は12歳未満の小児には使用してはいけないことになっています。

上記の「特段の理由はないが、安全を期して」このようなことになりました。 ということで、12歳未満の小児には12%のものを使うことになるのですが、こちらにも「安全を期して」様々な制約があります。

●小児(12才未満)に使用する場合には、保護者等の指導監督のもとで、以下の回数を目安に使用すること。なお、顔には使用しないこと。

・6ヶ月未満の乳児には使用しないこと。
・6ヶ月以上2才未満は、1日1回。
・2才以上12才未満は、1日1~3回。

危険とする根拠はなく、つまり本来危険なものではないが規制しないわけにもいかないのでカナダの基準に則っているようです。
余談ですが、ガスを利用したスプレータイプは飛散してしまい付着率も悪く、付着が視認しにくいため塗りムラなども起こりやすいため積極的にオススメしません。

大人も子どもも、ミストタイプを使う方がより効果的に使えるでしょう。

ディート30%

スキンベープミスト プレミアム 200mL [第2類医薬品]


サラテクトミスト リッチリッチ30 200mL [第2類医薬品]


お肌の虫よけ プレシャワー 30EX 80mL[第2類医薬品]

ディート12%

スキンベープミストSH 200mL [第2類医薬品]     


ムヒの虫よけムシペールα 60mL [第2類医薬品]



※ディートは吸血を目的とした蚊やダニなどには効果がありますが、攻撃を目的として刺すハチなどには効果がありません。

おわりに

戦場生まれの虫よけ、いかがでしたでしょうか。

ディートは濃いほど効果が高く、長持ちします。

なので、子どもであれば12%の医薬品を、大人であれば30%の医薬品を使うのがいいでしょう。

汗などで落ちてしまうので、塗り直しも必要になります。

ハーブなども虫よけ効果があると言われていますが、実際に確認されているのはユーカリ油くらいのものです。
しかもその効果はディートに遠く及びません。

根拠のない危険を煽るだけの情報に惑わされないようにしましょう。

参照元:厚生労働省

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